特集
夏目漱石の肖像写真(1912年9月、小川一真撮影)

『こころ』から学ぶ日本語の基礎

「私は」と「私が」。「先生」「その人」「彼」。修飾語は前、述語は最後。「呼んでいた」の活用。鎌倉の浜辺の、たった数段落から、日本語の基礎文法をひととおり学び直す。

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『こころ』から学ぶ日本語の基礎——教科書が選び続けてきた理由

は・が、修飾語の位置、動詞の活用、呼び方が人間関係を表す仕組み——日本語の基礎文法のほとんどが、『こころ』の、たった数段落のなかに詰まっている。鎌倉の浜辺の一節を教材に、日本語の骨組みを、7本の記事で学び直す。

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「私は」と「私が」——同じ一語が、なぜ使い分けられるのか

「私はその人を常に先生と呼んでいた」。「私が先生と知り合いになったのは鎌倉である」。同じ「私」に、なぜ「は」と「が」、二つの助詞が使われるのか。この違いを説明できれば、日本語の主題と主語の仕組みが分かる。

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「先生」「その人」「彼」——名前を明かさずに、人を指し示す技術

「私」は、先生の本名を、最後まで明かさない。それでも、読者は迷わずに読める。「先生」「その人」「彼」——同じ人物を指す複数の呼び方が、なぜ混乱を生まないのかを読む。

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「そこにこごんでいる日本人」——修飾語は、なぜ前に来るのか

英語なら「a Japanese man crouching there」。日本語では「そこにこごんでいる日本人」——説明のかたまりが、名詞の前に、そのまま置かれる。日本語の語順の基本原則を、鎌倉の浜辺の一節で確かめる。

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「呼んでいた」「こごんでいる」——テ形は、なぜ形を変えるのか

「呼ぶ」は「呼んで」に、「着る」は「着て」に。同じ「て」を作るのに、動詞によって、変化の仕方がまるで違う。鎌倉の浜辺の一節から、動詞の活用とテ形の作り方を、実例で確かめる。

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精読——鎌倉の浜辺の一節を、文法要素で読み解く

は・が、呼び方、語順、動詞の活用。これまでの4本の記事で学んだ要素を、一つの続いた文章のなかで、一つずつ拾い出す。『こころ』の、先生が登場する場面を、最初から最後まで、文法の目で読み通す。

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判定——『こころ』は、日本語学習の教材として、なぜ優れているか

は・が、呼び方、語順、動詞の活用。鎌倉の浜辺の一節から、日本語の基礎文法をひととおり学んだ。この教材としての強みと、限界を、6本の記事を振り返りながら整理する。

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